アルキネマのこと

あまり頑張りすぎてはいけない、とは思うが、こう、ブログを書いてみようかと、打ち出してみる。


夜更かしをするくらいなら、早起きをした方がいいのだが、20分と決めよう、20分で書けるとこまで。


theピーズの新譜を、といってもここ数年出していたシングル盤の集大成的、ベスト盤というのを深夜に聴いている。こういう時間でないとなかなか聴けない。
しかし、蒸し暑い夏の夜のピーズは、沁みるもの。


「アルキネマ」

アルキネマ

アルキネマ

アル中、ゲロネタがやけに多いな、と。収録曲もまんま「アル中」とか「ゲロサーフ」とか、これほど低俗で、歌詞に潜らせるのもためらわれる言葉をタイトルに冠するピーズのセンス、というかハルのセンスは、やはり希少だと思う。
こういうタイトルの曲で、一切コミックバンドな雰囲気などなく、日本独特な私小説的な湿っぽい詩情を醸すことができるロックバンドを、他に思いつかない。
「バカになったのに」でデビューしてから20年以上一応ファンであり続けたのは、個人的にはもっとも誇らしいこと。


レビューはしない。
しないけど、ピーズについてのきちんとしたレビューを読みたい希望はある。
ハルの詞のセンスばかりが取り沙汰されがちだけども、音楽的なルーツだとか、ハルのベースライン、アビさんのギターソロやら曲のコード進行やら、詳しい人のレビューが読みたい。


「アルキネマ」、ざっと聴いててスッと「いいな」と入ってくるのは、「絵描き」、

あと、「でいーね」「ゲロサーフ」「犬ゾリ」なんかも好き。


どうしても歌詞を書きたい衝動を抑えられない。ので、「ゲロサーフ」から。
「おっさん3次元で引っ張れ
 もう少し突っ込め、手突っ込め
 在宅蜃気楼遭難地帯
 いっぺん死んだれ
 さあもういっぺん死んだれ」
これは、どういうことだろう?
おそらく、駅のホームかなんかで深夜酔いつぶれて身体を揺らしているサラリーマンのおっさんを歌っているのかな、と単純に思ってしまうんだけども、それがこういう歌詞になる。低俗さと詩情との拮抗がたまんないのだ。
「在宅蜃気楼遭難地帯」なんて、このわかりそうでわからない感じ(漢字)。


で、「ゲロサーフ」続き。
「鼻からパイナップル
 オイそら胃液だろ
 どのみちイケんだろ
 何透き通ってんだボケ」
「胃液」をさりげなく、かっこよく歌えるボーカリストがハルのほかにいるんだろうか?
「何透き通ってんだ」で、酔いつぶれたおっさんがファンタジーに昇華されてくような気がするのは自分だけだろうか?


あ、時間だ。


「でいーね」から、
「たまに楽しーね
 気のせいでいーね」